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2013年7月24日水曜日

『アナログ博物館』 不遇のレコードプレーヤー 『C.E.C. ST930』中古入荷!!

このブログを読んでいただいている皆さんの中で、
C.E.C.のレコードプレーヤー、ST930と聞いて、
『ピン!』と来る方はどの位いらっしゃるでしょうか。

その前に、
C.E.C.がレコードプレーヤーメーカーだったと、ご存知の方も、
もう、少なくなってしまったのかもしれません。

 
※C.E.C. ST930 ベルトドライブ式レコードプレーヤー
 
C.E.C. ST930。

レコードプレーヤーのOEM事業を主として、
日本のプレーヤーを裏から支えた、陰の実力者が、
その技術の集大成として世に問うた、最後のレコードプレーヤーです。

なぜ、このプレーヤーが不遇かと言うと、まず、発売が1989年。
CDの登場が1982年で、1986年には、CDの生産枚数が、LPを逆転していました。
1990年代になると、LPの生産は実質されなくなりましたので、
レコードプレーヤーにとって、まさに不遇の時代が始まる直前に発表されたのです。

さらに、この次期、紙面を賑わしていた国産レコードプレーヤーは、
全てダイレクトドライブの製品ばかり。
しかも、YAMAHAのGT-2000、KENWOODのKP-9010と、
高剛性思想の重量級筐体の製品群の、ピークにも当たりました。

そんな中、
ベルトドライブで、
どちらかと言うと、軽い筐体をフローティングさせた構造は、
何となく弱々しく、回転ムラが多いのでは・・・とイメージされ、
買いたいレコードプレーヤーのランキングからは、
どうしても、外れてしまっていたのでした。
更に、C.E.C.は基本OEMの会社で、表に出てくることが少なく、
ブランドイメージがきっちり出来ていなかったと言う点もマイナスに働いていたのです。

しかし、ここで、声を大にしていいたいのは、
『C.E.C.って、ほんとは凄かったんだよ!!』と言う点です。
内外のメーカーにモーター等を供給しており、
その中でも、SMEのレコードプレーヤーのモーターを、
C.E.C.がそのコントロール系も含め供給していた事もあるというのは有名な話です。
(コントロールユニットが、C.E.C.の箱のままで、C.E.C.の方が驚いたらしい)

話は戻って、ST930。
CD時代の到来を受け、新しい時代を向かえようとしていたレコード再生に向けて、
C.E.C.のプレーヤー技術をフルに使い、正攻法で造られたプレーヤーです。
針先に、余計な振動を伝えないように、
本体をダブル・サスペンションシステムでフローティング。
一段目はシンプルなラバーサスペンションでアンダーボードを支えます。
このアンダーボードにモーターを固定。
その上に、アルミダイキャストボードを、スプリング式サスペンションでフローティング。
このボードにアームと、ターンテーブルが載ります。
ターンテーブルもアルミダイキャスト製で、裏には制振の為、金属が貼られています。



※ST930のサスペンションシステムと、コントロールユニット

更に、電源・コントロールユニットを独立化。
電源にまつわる振動までも、きっちりと遮断しています。
(余談ですが、78回転にも対応しています)



※トーンアーム CSS9012

アームはシンプルなユニバーサル型 CSS9012を搭載。
現在でも、他ブランド名で、
この製品をベースにした物が生産されている、使いやすい製品です。

最終的には、2000年まで生産されたロングラン製品となりました。

C.E.C. ST930 ベルトドライブ式レコードプレーヤー
旧定価135,000円 → 中古販売価格70,000円(税込)
付属品 : ダストカバー、新品換ベルト
               ※ヘッドシェルはございません

商談中

2013年7月 メーカーにてOH済み

今だから、改めてその良さがわかる製品だと思います。
コストパフォーマンスは抜群。
本格的なレコードプレーヤーをお探しの方に、ぜひ使って頂きたいです。




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